「戯曲を読む会in京都」vol., 1終了しました!
初めての試みにも関わらず、4名の参加者の方にご参加いただきました。今回取り上げた作品は、
・『紅の起源』ヴァレール・ノヴァリナ
・『文体練習』レイモン・クノー
です。
いずれもクセのあるテキストですが、参加者の皆さんの演劇経験や、読書、創作経験、実生活などから、様々な角度で読み解き、和やかに楽しい雰囲気のまま終了しました。
例えば、
- 『紅の起源』は、まるでチェーホフ『かもめ』の劇中劇みたいな世界観だ。
- 解題に「夢のような演劇」とあったが、一読したときに悪夢を見ているような感覚だったけれど、きっと間違えではなかったんだと思う。
- 目で見るよりも、声に出して読んでみた方が、言葉の力を感じることができた。
- 『文体練習』は、スタイルの変奏だと思っていたが、思ったよりも加筆が多くて、読んでみて良かった。
などと、とっつきにくいテキストも、みんなで声に出して読んでみて、感想をシェアすることで、理解が深まったように思います。
「戯曲を読む会in京都」では、毎回5時間を費やしますが、あっという間に時間は経ってしまいます。自分の喋りたいことをしっかり喋ってもらうことを大切にしていますので、初めての方も、お気軽にご参加ください。
議論の延長戦で、参加者が普段子供とみている教育番組の歌を引き合いに出したり(「からだダンダン」吉田戦車や「はてなしはてな?」志人)、コントを引き合いに出したり(「コンビニの店員」ジャルジャル)、関西圏で上演された近年の芝居の感想をシェアしながら、「文学」や「詩」の捉え方を、戯曲を読む会in京都のサブタイトルである「ベケット以降」の作品を通じて、読み替えていきます。
この会では、単にフランス語戯曲を声に出して読むだけではなく、様々な現代文学の可能性を掘り下げていきます。会に興味がある方は、CONTACTよりご連絡ください。
次回は【12月25日(土)16-21時】です。(左京西部いきいき市民活動センター)
また、『紅の起源』は、「コレクション現代フランス語圏演劇」に収録されており、amazonなどでお手軽に手に入れることができます。