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「上演の”セリフ”について、とことん考える」演技WS

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9月17日(土)10:00-17:00 「フランス語戯曲を翻訳してみよう」(よこたたかお)/ 9月18日(日)10:00-17:00 「支配する言語、従属する身体」(渡辺健一郎)/ 9月19日(月・祝)10:00-17:00 「だれかの言葉とわたしの声、それからからだの置きどころ」(和田ながら)/


【会場】京都市左京西部いきいき市民活動センター(〒606-8201 京都市左京区田中玄京町149)

■ はじめに

演技の研究・実践・助成活動を行っているBARACKEが、この夏、京都にて演劇ワークショップ企画を実施いたします。

 プロ・アマ問わず、演劇について深く考え、実践する機会を提供します。

 これまでBARACKEでは、劇言語の形式について様々な形で実践・研究をしてきました。つまり、”セリフ”とは何なのか、ということをずっとずっと考えてきました。

 今回は、三日間の短い期間ですが、実に面白い探求をしている講師を招いて、演劇の”セリフ”が、いわゆるポストドラマ演劇以降、どのように変わってきたか、どういったものが”セリフ”に含まれるのか、もっと言えば”セリフ”とは何なのかを、みんなで考えて探求する場を作り出そうと思っています。

 もしかしたらみなさんが見慣れている演劇とは異なるかもしれません、けれど「ちょっと変な」でも、面白いことを考えてきて、こだわってきた講師陣による演劇ワークショップです。


【参加費】

2,000円/回

通しチケット5,000円(三回分)


【会場】

左京西部いきいき市民活動センター 〒606-8201 京都市左京区田中玄京町149 最寄駅:京阪線「出町柳」駅より徒歩10分 (9月17日「会議室4」/9月18日「会議室1」/9月19日「会議室2」)

【WS申し込みフォーム】

→「WS申し込みフォーム

こちらのフォームもしくは以下のメールアドレスより、必要事項を記入の上、ご連絡ください。


【またはメール】

baracke.jp [at] gmail.com(担当:横田)

お名前、参加希望日、連絡先(メールアドレスもしくは電話番号)、意気込みやご質問事項(もしあれば)


【講座の紹介】

●「フランス語戯曲を翻訳してみよう」(よこたたかお)

 私の講座では、現代フランス語戯曲を取り上げながら、原文と和文を参照しながら、自分たちで上演台本を作る、ということをやろうと思います。

 ”翻訳”というと、外国語ができないとできないと思われるかもしれませんが、このWSでは外国語ができなくても、言語を訳すという体験をしていただけます。母国語を離れて、自分自身が持っている言葉で何かを表現しようとする、その豊かさ、楽しさ、創造性を味わってもらえたらと思います。


●「支配する言語、従属する身体」(渡辺健一郎)

誰の目にも明らかな悪意のあるもの以上に、もっと微妙な、「善意にもとづく」、「生じてしまった」、「支配と言えるかどうかの判断も難しい」支配の言葉——それこそが様々な権力の源泉になっているかもしれません。 そしてそれに呼応するように、身体も意図せぬ従属をしてしまっているかもしれない。それはときに心地よく感じられるかもしれない。 そういう視点から戯曲を読み身体を動かし、演劇を通じて「微妙な支配と従属」を考えます。


●「だれかの言葉とわたしの声、それからからだの置きどころ」(和田ながら)

だれかの言葉のためにわたしの声を貸す。あるいは、わたしの声のためにだれかの言葉を借りる。その時に、身体をもてあまさないでいたい。むしろ、身体が足りなくなってしまうようなことは、ありえないだろうか。

このワークショップでは、私がこれまでの作品で俳優と一緒に試みてきたテキストの扱い方をサンプルにしながら、参加者の方とあたらしい選択肢を探ってみたいと思います。


講師プロフィール】

よこたたかお

舞台技術者、翻訳家。パリ第十大学修士(演劇学)、娘あり。舞台技術者として様々な舞台に携わる一方で、舞台作品の演出、文芸書の翻訳などを手掛ける。専門はセノグラフィ論(フランス18世紀の劇場建築)。BARACKE主宰。主な演出作品『イグレーヌ・バリエーション』(2021)。




渡辺健一郎

1987年生、横浜市出身。早稲田大学大学院修了後、塾講師、書店員を経て、妻の仕事の都合で2019年に関西圏へ移住。現在は扶養の範囲内で演劇/教育まわりの活動をしている。「演劇教育の時代」で第65回群像評論新人賞を受賞。著作に『自由が上演される』(講談社、2022)。




photo: Yuki Moriya
和田ながら
演出家、ユニット「したため」主宰。京都造形芸術大学大学院芸術研究科修士課程修了。主な作品に、作家・多和田葉子の初期作を舞台化した『文字移植』、妊娠・出産を未経験者たちが演じる『擬娩』などがある。美術家や写真家、音楽家など異なる領域のアーティストとも共同作業を行う。2018年よりUrBANGUILDブッキングスタッフ。2019年より地図にまつわるリサーチプロジェクト「わたしたちのフリーハンドなアトラス」始動。

【BARACKEって?】

「創作」「研究」「助成」の三本柱を持ち、年間の活動を展開しています。

創作・・・『イグレーヌ・バリエーション』(2021)の創作及び新作の準備。

助成・・・助成事業として演技の研究者に対して年間10万円の経費補助を支給しています。

研究・・・2020年から「フランス語戯曲を読む会in京都」を定期的に実施しています。本プログラムも研究活動の一環となっております。


バラックとは「仮設の建物」という意味です。

バラックは、舞台芸術に関わるあらゆる研究と実践を求める全ての芸術家に開かれています。

それぞれの催しがそれぞれにテーマを持っています。その度毎に立ち上げては壊す。それがバラックです。


【注意事項】

・本講座は参加型の講座となっております。

・新型コロナウイルス感染症対策を施した上で実施いたします。

・参加にあたって、動きやすい服装をご持参ください。

・本講座中に録音・録画・撮影した素材をSNSなどにアップする場合がございます。事前に了承を得られるようスタッフからお声がけさせていただきますが、気になる点などございましたら気兼ねなくご連絡ください。